9月27日。
平成25年度西海市一般会計決算認定について反対討論を行いました。
公平かつ公正で市民にわかりやすい行政運営を行っていくことは、市民のみなさんからの市政に対する理解と信頼を寄せていただくために極めて重要なことであります。
平成24年3月に策定された第一次西海市総合計画後期基本計画における市長あいさつの中に、「本計画の実現には、まちづくりの主役は市民の皆様の協力はかかせないものである」と記載され、平成25年6月7日に開会された第2回西海市議会定例会における市長所信表明では『「市民協働」の思いを引き続きお願いし、市民とともに前進してゆきたいと決意いたしております』と、述べられていました。
その定例会に提出された平成25年度一般会計補正予算に計上されましたのが、「大串横浦地区立石墓地進入道路整備6,091万7,000円であります。

私は、平成16年6月23日に交わされた覚書を根拠とする地域振興策の一つとしても、墓道に6,000万円を超える予算を投じることは、市民への公平な行政をすすめていくという観点から到底認められないことを表明し、予算決算常任委員会において総務部長が「論議が不十分だった」と認めた本事業予算は取り下げるべきだと反対討論を行いました。
この事業を含む補正予算が賛成多数で可決したとはいえ、その審議の中で複数の同僚議員からも重要な指摘がなされていました。
「全てを市の公費でもって仕上げてしまって、それを地元に管理をお願いするという特異なやり方だ。経過はどうであったにせよ均衡がとれていなければいけない。行政は均衡が大事である」という指摘であります。
また、「合併特例債という起債を起こして借金をして造る道路が市道ではなく民間に公衆用道路として管理をお願いすれば、いろんな問題が発生しないかと心配する」との指摘もありました。

これらに対して、市長は「市道と認定した方が一番形としては整うと思います」「本来ですと、これだけの公共でやったものは、市道として確立していくというのが私は常識だろうと思う」。
しかし、振興策で造った道路は若干違うという認識も示し、「他の市が管理する道路との整合性、あるいは同種類の道路との整合性、ここらも十分加味しながら、再度、いただいた意見を尊重して検討させていただく」と答弁されていました。

墓道に6,000万円ものお金がつぎ込まれることを知った市民のみなさんからは「自分たちの地域の墓道は、材料費の支給を受け、地域の皆が出て作業した」「私たちの地域の墓道は補修したいと思っても見積もりで100万円を超えることがわかり、補修をあきらめている状態にあるのに」など、その予算の大きさと不公平感を感じるとの声が多数寄せられました。

本議会の予算決算常任委員会では、「市道認定の要件を満たしており本来ならば市道と認定すべきとし」、今後、対応する旨の建設部長の答弁がありましたが、補正予算が可決され1年3か月が経過した今議会に、市道と認定されないまま、この事業4,547万1,000円の決算額が示されました。
予算額から減額されて執行されたからといって、認められるものではないことは言うまでもありません。

しかも、提出された資料によれば、この本工事費4,360万9,650円のうち1,717万7,000円は積みブロック工事に費やされています。
これは公職の立場にある市長のご自宅の敷地の擁壁整備も含まれます。
これでは、市民協働の市政運営を進めていくために欠かせない市民からの理解と信頼は、とても寄せていただけないと考えざるを得ません。
予算は、市民の暮らしの向上と本市の発展のために使われるものであり、市民の代表としてその予算執行をチェックする役割を担う議員として認めることの出来ない事業が含まれていることを厳しく指摘し、本決算認定について反対討論と致します。
他に、もう一人の議員さんが反対討論、賛成討論はなく採決され、賛成多数で認定可決しました。
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