6月2日。
今日、長崎市内で開かれた路線バスの運賃引き上げについての説明及び意見を聴く会に陳述者として参加しました。

スクリーンに写し出されている地図は、私が歩いたルートを説明するために持ち込んだものです。

以下、意見陳述を紹介します。
今回の運賃値上げについて、スマートカード所持する利用者の一人として、また、地域公共交通の存続と充実は重要課題の一つとして取り組んでいる市議会議員として意見を述べたいと申し込みました。
さいかい交通株式会社様、長崎自動車株式会社様が、地域公共交通機関として、地域住民の移動手段・生活の足としての重要な役割を担っていただき安全・安心を第一に地域に貢献していただいていますことに、改めて心より感謝申し上げます。
さて、人口減少・路線バスの利用者の減少及び利用者の高齢化など厳しい環境のもと地域公共交通の存続と充実は、申請者のみならず利用者・地域・自治体にとりましても重要かつ切実な課題であります。
そこで第一に、さいかい交通株式会社に対する「地域公共交通確保・維持改善事業費」国庫補助金は、平成23年度901万8千円、平成24年度695万9千円、平成25年度761万4千円、平成26年度509万4千円となっており減少しています。
私は、地域公共交通の存続・充実には国としての役割を十分に果たしていただくことが重要であると考え、この事業の主な補助要件の一つである「輸送量一日当たり15人から150人」という要件の引き下げを毎年、国土交通省に申し入れを行っております。
長崎県も現在の要件を「9人から150人」に引き下げる緩和を要望しています。国が補助要件を引き下げた場合に、補助対象となる系統数及び補助金の増加の見通し、また、要件がこのままだと補助対象から除外される可能性のある系統の見通しをお聞きします。
次に、路線バスの利用者の要望に応えていただき、利用者数の増加につなげていただきたいと考えます。便数の改善や他の交通機関との乗り継ぎの改善などです。その中に、便数が少ない上に一つ手前のバス停でUターンするために大変不便になっている便があります。その一つが資料としてお配りしている路線です。蛎浦桟橋前バス停で降り次の浅間町バス停まで歩きますと、私の足で1,248歩、約14分ほどかかります。地域住民の方からUターンせずに運行してほしいと要望が上がっていることはご承知いただいていると思います。お客様へのサービス向上計画として路線の維持・顧客ニーズに対応したダイヤの構築などが示されていますが、ぜひ、お願いしたいと思います。
今回の説明会は、消費者基本計画に基づき長崎県で初めて開かれるとお聞きしていますが、日頃さいかい交通を利用されている西海市の市民のみなさんが、この開催を知っておられるでしょうか。また、この会場に足を運ぶことができるでしょうか。説明会は午後8時に終了となっていますが、帰宅するための路線バスの便がないからです。これでは本当に意見を聴取したことにはならないと思います。
私は、西海市大瀬戸町い住み始めて31年になりますが当初、運転免許は持っておりませんでした。しかし、町内に耳鼻科や眼科などの専門病院がないために子どもや親の受診のために長崎市や佐世保市に路線バスを利用して通院するのに不便になり、必要に迫られて運転免許を取得しました。
その私も含め、自家用車を運転している人もいずれは高齢になり運転出来なくなります。JRや電車のない西海市にとって路線バスの果たす役割は益々重要になっています。
最後に、コスト削減のため人件費が抑制されていますが、地域の雇用の確保・若者の定住促進の観点から必要な人件費が確保されるためにも関係者、特に声高に地方創生を言われている国・国土交通省に努力をお願いし、それがなされないまま運賃の引き上げは認められないことを述べて意見とさせていただきます。